精子の凍結保存

家畜、とくにウシなどでは精子の凍結保存は半世紀にも及ぶ長い歴史を持ち、実用化されていますが、 もっとも良く用いられている実験動物であるマウスでは、 ここ10年ほどの間に精子凍結がやっと実用レベルに達したところです。

マウスは近交系、ミュータント系を始めトランスジェニック/ノックアウトなど 実に多数の系統があり、医学研究に貢献しており、貴重な系統の維持のために、 私達の研究室でも、マウス精子の凍結保存を進めています。 マウスの系統によっては、精子の生存性が低く、体外授精が成功しないことがあ りますが、その場合は顕微授精によって子供を得ることも可能となっています。